3-2 海外航空券の買い方と手配【基本編】

■正規割引(PEX)航空券の買い方
今や格安航空券よりも主流のPEX航空券(正規割引航空券)は旅行代理店または航空会社から直接購 入します。航空券の種類によっては、旅行代理店でしか扱っていない場合と、航空会社(公式サイト)でしか買えない場合などがありますので両方をチェックし ましょう。旅行代理店でも扱っているチケットの種類や価格が・条件が店によって異なるのでいくつか比較してよりベストな航空券をみつけよう。

・旅行代理店で買う場合
店舗、電話またはオンラインで申し込み購入します。支払いは現金、振込みまたはクレジットカードです。店舗によっては「振込みのみ」または「カードのみ」 というところもあります。支払いをもって予約が完了し「予約確認書(バウチャー)」が発行されます。この予約確認書が航空券の代りになります。近年、航空 券はほとんどイーチケット(詳細後述)のため現物がなく、予約確認書に記載された予約番号で管理されています。
旅行代理店でPEX航空券を購入すると一般的にに3000~5000円の「手配手数料」がかかります。PEX航空券販売は旅行代理店にとってあまりうまみはなく、この手配手数料のみが利益になるのです。
しかし2010年ごろより、この手配手数料を無料にするところが出始めました。いずれも予約はオンラインのみで完結するサービスを行っているところで す(電話によるサポートあり)。顧客本人がオンライン上で情報を入力するので自己責任が重くどちらかというと旅慣れた人向けサービスですが、注意書きをよく読んで 慎重に申し込めば難しいことはありません。よくあるのがスペルミスや姓と名を逆にしてしまったなど1字でも間違うと飛行機には乗れないのでご注意を。

・航空会社から直接買う場合
日本に乗り入れている海外の主要な航空会社は日本語サイトも用意していることがほとんどですのでそんなに難しいことはありません。航空会社から直接購入するならば手配手数料はかかりません(まれに有料のところもあり)。公式サイトならフライト・料金検索が分かりやすいので利用する航空会社が決まっているのならおススメです。
手順:公式サイトから航空券を検索 – オンライン申し込み – クレジットカードによる支払い – 予約確認書の発行

*利用できるクレジットカードに制限がある場合がありますので確認しましょう。JCBは弱い傾向にあります。
*最後に発行される予約番号は重要ですので控えておきましょう。
*公式サイトでも料金は常に変動しているので、数日チェックしてベストレートで購入しましょう。

PEX航空券手配時の注意とキャンセルについて
一口にPEX航空券と言っても予約クラスがさまざまあり、旅行会社によって取り扱っているクラスが異なるため値段・制約も様々です。制約についてはちゃんと目を通して理解してから購入しましょう。もし予定がはっきり決まっていなくてキャンセルの可能性がある場合は、キャンセルに関する制約は特によく確認しましょう(そ の可能性がなくとも人生何が起こるかわかりませんので目を通すことをお勧めします)。PEX航空券はクラスによって、キャンセルによる払い戻しが可能だっ たり不可だったりします。可能の場合でも「X万円を手数料として差し引く」という条件があったりします。また、払い戻し不可の場合でも基本的にサーチャージ・税・空港使用料は戻ります
これを明記しているところは少なく、筆者は常々「不親切だなぁ」と思っています。航空券によっては半分以上がサーチャージだったりしますから大きいです。 ただし、超格安PEX航空券の中にはミニマムキャンセルチャージがあり、サーチャージも一部戻らない場合もまれにあります。
PEX航空券の料金と購入のタイミング
PEX航空券は基本的に「早く購入するほど安い」ものですが、早ければ早いほど必ずしも安いわけではありません。空席が埋まらなけれさらに値下がることもあります。もちろん出発日が近くなったらさすがに安いチケットはなくなってゆきます。
料金変動は時期・航空会社・路線によってほんとうにさまざまなので、一番安いタイミングを把握するのは難しいです。料金が発表になるタイミングも各社それぞれなので、常に価格チェックをすることが大事です。

■格安航空券の買い方
格安航空券は旅行代理店が販売しています。まずはインターネットを活用して各旅行代理店を比較しましょう。店によって取扱数も価格も異なります。便利なのが複数の旅行代理店の航空券情報を一括で見比べられる総合情報サイトです。例えばYahooトラベルやエービーロード。これらのサイトは航空券を直接販売しているのではなく情報を載せているだけで、販売しているのは各旅行代理店になります。
ここで検索して気になる航空券を見つけたら代理店に空席の問い合わせをします。オンラインからでもいいですが電話のほうが回答が即座なのでおススメです。なぜならば、格安航空券はごく限られた数しかない場合がほとんどですので早い者勝ちのスピード勝負。問い合わせの返事を待っているうちに埋まってしまうなんてことはよくあります。
空席があれば予約する旨を伝えると必要書類が送られてきます(郵送またはFAX、最近はメール添付の場合もあります)。申込書等記入して返送し、申込金も しくは全額を振り込んで(またはカード払い)予約確定となります。「予約確認書」が発行されるので当日持参しましょう。
空席がない場合は他のチケットがないかを聞いて見ましょう。また、その旅行代理店のオフィシャルサイトもチェックしてみましょう。まれに値段が異なったり、総合サイトには掲載していないよりお買い得なチケットが売っていたりすることもあるからです。

【コラム】旅行代理店を選ぶときの注意
*売るだけ売って倒産してしまいチケットが手に入らなかったという事例が過去にいくつかあります。安いだけで判断しないようにしましょう。過去にトラブルがないかをネット検索するのも有効です。判断のひとつとして社歴の長い会社が比較的安全です。
*支払い方法がクレジットカードが使えず現金のみというところもあります。ポイントを貯めたい場合やカード付帯旅行保険を適用させたい場合はさけましょう。

■航空券代以外にかかる費用
航空券は提示されている価格以外にもかかる費用があります。最終的にはそのすべてを合算した値段を支払います。

空港使用料金:成田空港の場合2040円
旅客保安サービス料:数百円。2009年より実施
出入国税:現地の国を出入国する際にかかる税金。国によって価格が異なる。数千円程度。
燃油サーチャージ:数千円~数万円とけっこうな出費。行き先や時期・航空会社によって異なります。料金は各航空会社のサイト等で確認できます。
・手配手数料:旅行代理店によっては手配手数料を取っています。平均して3000円程度のところが多いです。

■燃油サーチャージについて
2003年ごろから燃油の価格高騰によって必要となった燃油サーチャージはかなりのクセモノ。航空券の代金は驚くほどの格安だが、その何倍もの高額な燃油サーチャージがかかり結局あまり安くはないという事例が多数あります。
旅行会社によっては最初の検索では安い航空券代金のみ表示していて、次のステップに進んでやっとサーチャージが分かるというところも少なくありません。
航空券代金は総額料金で比較しましょう。
【参考】燃油サーチャージ最新情報(HIS) 航空会社別の価格一覧表です。

■e-ticket/イーチケットについて
「イーチケット」では搭乗者の情報をすべて航空会社がコンピューターで管理しているためチケットレスで、基本的には当日航空会社のチェックインカウンター では「パスポート」を提示するだけでOKというシステムです。パスポートで搭乗者確認をしてボーディングパス(搭乗券)が発券されます。でも「予約確認書 (バウチャー)」があればなお可。予約確認書はあくまで予約番号を確認するためのもので、なくても飛行機に乗ることは可能です。
一昔前までは航空券は紙に印字されたアナログのものが一般的でした。イーチケットの普及で航空券をなくしたり盗難された時の心配もなく便利になりました。

海外一人旅の教科書

カテゴリー記事一覧

関連記事

PAGE TOP