2020年頃より広まり始めた「eSIM」サービスは、SIMを入れ替える必要がないのが特徴で、購入から設定までの手続きがすべてオンラインで完結します。このサービスの登場で入れ替えて使うSIMカードを「物理SIM」と呼ぶようになりました。
利用するには「eSIM」に対応している機種である必要がありますが、対応機種も増えてきています。iPhoneであれば2018年9月発表以降の機種、つまりiPhone XS・iPhone XR、iPhone 11~以降はすべてeSIMに対応しています。また、スマホがSIMロックされていないことも条件です。2021年以前に大手キャリアでスマホを購入している場合はSIMロックされている可能性があるのでロック解除が必要です。
▼これまではSIMカードを入れ替えていたが…
eSIMの特徴とメリット
- SIMカードの入れ替えが不要: eSIMは対応機種であればeSIM機能が端末に組み込まれているため、ユーザーがSIMカードを入れ替える必要がありません。SIMピンも不要だしSIMカードのサイズを気にする必要もありません。訪問国に対応したeSIMプランを契約してプロファイル(設定ファイル)をインストールすれば利用できます。
- 手続きがオンラインのみで完結:設定から購入までオンラインで完結します。利用国や利用期間、通信データ量も選べます。複数の国に対応した「リージョナルeSIM」「グローバルeSIM」も用意されています。
- 複数のプロバイダーのプロファイルを同時に利用可能: eSIM対応ディバイスでは通信事業者から提供されるプロファイル(通信設定ファイル)を複数の保存できます。これにより、旅行先などで現地の通信事業者のプロファイルを簡単に選択して利用することができます。これまでは通常1つのプロファイルしか認識できなかったため、別の事業者に切り替えるときはプロファイルを削除する必要がありました。
- デバイスを変更する際も楽: eSIMを使用することでユーザーは端末を変更する際に新しい物理SIMカードを取得する手間を省くことができます。新しいプロファイルをリモートで追加し、使いたい通信事業者を簡単に選択できます。
- IoTデバイスでの利用: eSIMはスマートフォン以外のIoTデバイスにも広く使用されています。スマートウォッチ、センサー、車両など。これらのデバイスでは物理的なSIMカードの挿入が難しい場合がありeSIMが便利です。
▼eSIMの例:タイ/地域リージョナル
eSIMのデメリット
デメリットがないこともないです。
- eSIMに対応していない機種では使えない: 従来の物理SIMカードに比べて、eSIMはサポートされていない機種があります。古い携帯電話や一部のスマートフォンモデルではeSIMが使用できないことがあります。
- 通信事業者が限られる: eSIMの利用可能な通信事業者は地域によって異なります。全ての通信事業者がeSIMをサポートしているわけではなく、ユーザーが自由に通信事業者を選ぶことが難しい場合があります。
- eSIMが使えない国や地域がある: 一部の国や地域では、まだeSIMが普及しておらず物理SIMカードが主流のところもあります。
eSIMと「airalo(エラロ)」アプリの使い方
eSIMは専用アプリを介して利用します。いくつかありますが「airalo」がメジャーで利用している日本人も多いです。アメリカで2019年ごろに設立され本社はシンガポールにあり世界中でサービスを提供しています。日本語にも対応。今回はそのairaloの使い方をご紹介します。
設定のステップ:
- airaloのアプリをインストールする
- 新規アカウント登録をする
- 利用したいeSIM(国や地域)を選び購入する
- 購入したeSIM(プロファイル)をスマートフォンにインストールする
—ここまでネットワーク環境が必要なので注意。海外出発前に設定しておく良き—- - 設定したeSIMをアクティベートする
- アクティベートしたeSIMを新規回線として任意の名前で登録する(初回は自動で名前が登録されるケースもあり。後から変更できるので分かりやすい名前に変える)
- 回線を切り替える(日本で使用していた回線をオフにする)
- データローミングをオンにする(デフォルトではオフになってる)
- 繋がらない場合は、日本で使用していた通信事業者のプロファイルをいったん削除する(後で再インストール可能)
基本的には上記の流れです。通信事業者によって多少の違いはあります。4のインストールまでは日本でやっておくとスムーズです。インストールにはインターネット環境が必要だからです。うっかり忘れた場合は空港やホテルのWiFiにつないでやりましょう。
有効期限は基本的には事業者に接続してからカウントされます。4のインストールしてからではないのでご安心を。
6-7番も躓く部分です。アクティベートしただけではつながらず、回線を切り替える必要があります。これは複数回線を設定できる「デュアルSIM」の仕組みです。
インストール画面:(モルディブの通信所業者Ooredooの場合)
なお、Airaloの紹介プログラムで下記の紹介コードを使うと3USドル割引になります。初めての方のみですが、今のレートだと約450円なのでけっこうお得です!
ちなみに使っても私に個人情報が通知されることはありませんのでご安心ください。私も最初は知らない人の割引コードを使いましたw
紹介割引コード: SATOMI3529
Airalo の eSIM データパックを初めてご購入の方に 3 米ドルの割引をプレゼント。新規登録またはチェックアウトの際にコード SATOMI3529 を適用してください。
airaloアプリのインストールはこちら>
e-SIMの設定に手間取ったのは、私がiPhone12の「ディアルSIM」の仕組みを理解できてなかったからだなと。
— いくら✈︎トラベラー🐾 (@ikura_hitrip) September 9, 2023
日本で使っていた物理SIMの主回線をオフにしたらうまく設定できました。 pic.twitter.com/QjVIP5YX55
有効期限は30日で対応ネットワークに接続してからカウントとのことなので、インストールまでを事前に日本でやっとけば良かったということ。
— いくら✈︎トラベラー🐾 (@ikura_hitrip) September 9, 2023
音声通話もできて40USドル。他のアジアより高い。けどWi-Fiルーターは1万円超えるからまだマシ https://t.co/Efoy6YZgRE pic.twitter.com/FHLbPMAx4s
SIMカードを入れ替えて使うことに慣れてくると、形のないeSIMに若干不安感を覚えてしまう人もいるかもしれません。私も最初はそうだったので、物理SIMと併用しましたw(海外でオフラインになる恐怖)。少額プランもあるので、そういうので試すところからやってみると徐々にeSIMになれるかなと思いますよー。
ボンボヤッジ!良い旅を
関連記事:
この記事へのコメントはありません。